SAN JOSE通信Vol.8

 

前回書いた言の嘔吐と下痢、いま流行っているらしいです。さらに高熱も伴うらしい。さいわい言は熱は出ませんでしたが、あんまり見事に吐くので二日目に小児科に電話しました、が「今日は予約が一杯ですので明日にでも電話ください」とのことで自宅安静・・・出来る訳ないのよね。吐いて下痢しては遊び狂う、お願いこっちが掃除で大変だから寝てて頂戴。翌日、旦がプレキンダーに行っている間に予約が取れたので連れて行きました。こちらの先生は一人一人とっても時間をかけて話をして下さいますので安心しますが、待っているほうはイライライラ。そしてこの国、完全に医薬分業制なので、患者は医者が出す処方箋を持ってDrug Store,Pharmacy(薬局)に行き、薬を買う。日本でもそういうところはありますね。とにかく医者までの距離、診察時間、薬局までの距離、薬が出来るまでの時間・・・全部長いので、ぐったり。結局言が薬を飲んだのは、発病してから3日目の夜でした。もうその頃には、ほとんど復活していました。ちなみに、アメリカの医療システムは日本のそれとは全く違います。医療分野にも資本主義が徹底しているアメリカは、技術とコストは世界最高、保険は世界最低と言われています。医療費のかなりの部分を国の補助でまかなう日本とは違い、アメリカでは医療とはサービスであり、それを買うのは患者。医療費は、消費者である個人が払う。当然、保険も個人の判断。アメリカには、日本の国民健康保険や社会保険にあたるものがない。健康保険の種類も保険適用範囲も様々だけど、掛け金が低ければ個人負担は高いし、掛け金が高ければ個人負担は低くなる。リスクとリターンのバランスの仕方は一緒です。うちは会社の保険に入っています。日本でいう保険証は、こちらではカードタイプです。家族全員ではなく個人ごとにあるので、財布のカード入れはパンパン。ついでに日本では、下痢のときは「おかゆ・うどん」という感じですが、こちらは「BRAT」といって「B」はBANANA(バナナ)「R」はRICE(ごはん)「A」はAPPLE SAUCE(離乳食のリンゴペースト,すりりんごじゃないですよ)「T」はTOAST(トースト,もしくはクラッカー)なのだそうです。あと意外だったのが、ヨーグルト。乳酸菌入りのヨーグルトなんて食べたら余計に腹痛を起こしてしまいそうですが・・・。中でもダノンのヨーグルトがいいのだそうですが、本当かしら?今回言が処方されたのは、脱水を起こさないようにするための水分(日本でも子供向け清涼飲料水ありますね。それです)と吐き気止めの座薬・下痢止めの錠剤。この錠剤とってもデカイ。こんなのどうやって飲むのだろう?と思ったら、例のAPPLE SAUCEに砕いて混ぜて食べさせてくださいとのこと。買ってきて言われたとおりに与えたら「オエーーー」。脱水を抑える水分も「オエーーー」。座薬は入れてすぐに下痢・・・。結局この人、薬なしで自力回復。一体私の努力は何だったの?

今のところ我が家は、旦(喘息の予防薬)・言(風邪薬)と、医者の処方箋が必要な薬しか購入していませんが、アメリカにも市販薬は沢山あります。ええもうたっくさん!!上記にも書きましたが、アメリカは非常に医療費が高いです。もう「自分の元気は自分で守る」のが基本概念で、すぐには医者に行かず出来る限り自宅で療養しながら「OTC(Over the Counterの略)薬」を使って治療する。ようするに、医者の処方箋なしにカウンター越しに自分で買える大衆薬ですね。OTC薬を買うときは、病気やケガなどの症状にあわせて、最も効果的な薬を自分で選びます。みな自分の体質などをよく理解しているのです。私たちは大量の薬からどれを選べばいいのか分からないので、とりあえず万が一に備えて「アメリカの薬」という本を買いました。ところが週末に、パパが「お腹が胃が痛い」と寝込んでしまいました。二日酔い以外で寝込むのはめずらしい。下痢などのためでもないみたいですが、休日で医者も救急病院くらいしかやってない。さてどうしたものか・・・と思っていた所で、この本登場。そうこういう時こそOTC薬です。消化器系の薬は・・・・・パパが自分の症状に効きそうな薬を選び出しました。「Tums Reguler Strength(TUMS)」という薬。胃炎や胃酸過多によるむねやけ・胃痛・消化不良などの症状があるときに服用、と書いてありました。早速購入。こちらには多いチューアブルタイプのものでした。一日2回ポリポリ食べていたら良くなったみたい。でも彼の場合は、平日に睡眠時間が短すぎるので、体が警告を発したのだと思います。大事には至りませんでしたが、少々健康に気をつけてもらわないと。日本にいたときのように、子供たちに「パパ今日は帰ってきたの?」と言われないようにね。

 

アメリカ人はOTC薬をたくさん常備していますが、これまた多く飲んでいるのがサプリメント(栄養剤)。子供の頃から摂る習慣があるそうですが、私としてはもうちょっと食生活を改善して、なるべく栄養を食事から摂取すればいいのにとも思います。とにかく予想してはいたものの、かなり太った人が多い、しかも規格外のデブ!失礼言葉がすぎました、が事実。大きなおしりでカート山盛りにダイエットコーラを乗せてきて、必死にレジのベルトコンベアに乗せている後ろ姿を見ると、つい「お手伝いしましょうか?」と言いたくなります。ちなみに2リットル入りのペットボトルのコーラは、1ドル以内で買えます。買ったことはないけれど、日本ではその3倍くらいはするのでは?チップス類だって、袋も大きいけれど、更にそれにディップをつけるのです。もう色んなディップがあります、サルサ・チーズ・サワークリーム・・・。カロリーの高い物ほど美味しいのだろうと思う。でもカロリー取りたくないと思っている現状も良く分かるのです。だって、ほとんどの商品に、普通のものから「FAT FREE」とか「FAT○%OFF」というものが存在するから。牛乳も「FAT FREE」からTOTAL FAT1%・2%・PLUSビタミンDとか色々あって、最初はどれにすればいいの?と思ったものです。今は決まった物を買うようになりました。それから、すべての商品にNutrition Factsが記載されています。

FRIDAY MARCH 22、旦のプレキンダーで初めてのFIELD TRIPがありました。「遠足」というよりは、「野外活動」といったほうがふさわしいです。とにかく、学校の外に学習に出かけることをいいます。年間通してよくあるみたい。家からはちょっと離れた、LOS GATOSにあるVOSONA PARK(いわゆる大きな自然公園)の中にあるYouth Science Institute(YSI)で動物の生態や適応力について学ぶという内容。天気が許せばそのあと湖まで降りて、アヒルやガチョウと遊びSNACKを食べておしまいというスケジュール。NYのお友達はFIELD TRIPの時は園がバスを出して一斉に連れて行ってくれると言ってましたが・・・やはり違うんですねぇ。旦の園は各自母親が目的地まで連れてきて、時間がきたら母親が子供をPICK UPして帰るのです。当初12:45〜3:00という予定だったので、早めに行ってそこでお昼ご飯を食べてから旦を先生に預けて言とお外で遊びながらPICK UP TIMEまで時間をつぶしていようと思っていました。が、当日はどしゃぶりの雨!!!中止かな?と、もう一度配られたプリントを見るとどうやら室内での講習のよう。やはりこの天気の中出かけるしかない、しかもFREE WAYを使って行く場所。まさに決死の覚悟(大袈裟ではない、私の中では一大事で胃が痛かった)で出発しました。前日は公園で遊べるくらいの良いお天気だったのに、車のワイパーは前後とも全開。それでも前が見づらい。

 

子供たちに話しかけられても、「ちょっと悪いけどママ緊張しているから黙っててくれる」と無言で集中。20分くらい走って、やっとこ目的の出口に着き一般道(と呼ぶのかしら?)に降りる。VOSONA PARKの近くにやってきましたが、さすが湖畔の公園というだけあって右に左に上に下に・・・と、もう無茶苦茶なケモノ道。泣けた〜。雨の中何度も子供たちを車中に残し、MAPを確認するために外に出ました。入り口のGateが閉まっているので、そばにあった建物に飛び込み「門を開けてください」とお願いしてリモコンで開けてもらう。私たちが入ると、後ろでGateがばたんと閉まった。なんだかジェラシックパークに来てしまったような気分。公園に入ってからもどこにYSIがあるか分かんないし、のんきにガチョウが園内を歩き回ってるんだけれど、ひとっこ一人いない。「もっと親切な地図くれればいいのに、もうたどり着けなかったらごめんね、帰るね」とぼやいてると、「そうだねー」と旦。言は寝ていました。30分くらい公園内を走り回って、何とか目的地に着いたけれど、集合時間まではもう10分程でした。なのに先生を筆頭に、誰もまだ来てないのよね、やっぱりね、いつもと同じか・・・。慌てて車中で旦にご飯を食べさせて、送り届ける。言はここで起床、ずっと寝ててくれれば楽だったのに。ふたをあければ参加している生徒の数は8人だけ、あとの12人はどうなったんだろう?と思ってたら、「雨だから」「下に子供がいるから」なんていう理由で欠席。生徒8人、先生3人での室内講習。この間は言とシエナの中で過ごす(せまいところで食べさせたり、一緒に遊んだりのご機嫌とりで疲れ果てました)。結局講習時間は30分。天気が悪いので外では遊べず、子供を園まで送ってクラスで過ごすとのことで、また大雨の中園までドライブ。旦は「もう帰るんだよねー」とか言ってたけれど、違うんだよね。旦をクラスに預けてから買い物して一旦帰宅、でも、もうお迎えの時間。すぐにお迎えに行く。細切れのスケジュールで、何が何だか分からない一日でした。ただ疲労困憊しただけ・・・。旦も、いきなり大雨の中遠くまで車で連れて行かれ、30分わかんない英語の講習聞かされて、また園にもどってSNACK食べさせられて、ダンスさせられた・・・という印象の一日だったみたい。しかも「俺の仲間たち」は何で休んだのかな?」と、しきりに首をひねってました。言も連れまわされてご苦労様。こうして無事(?)に初めてのFIELD TRIPは終了しましたが、当分は結構ですって感じ。補足ですが、実はもっと楽に行くことが出来る道がありました。そしてどうやら私たち、裏門から入場したんですねー。どうして私はいつも、自分から難しいほうへと引っ張られるように進んでしまうのでしょうか。

 

いちほ(03/26/02)

 

PS 今日は例のかかりつけの小児科で、1ヶ月以上も前から予約していた旦の健康診断でしたが、予約しても1時間待たされました。待っている間に高熱で泣き出す子や、いきなり吐いたりする子が続出。うつるのでないかとヒヤヒヤ。でも、あくまでも順番なので、先に私たちが呼ばれて気の毒でした。健康診断は、身長・体重・視力・聴力・スクラッチテスト(指をナイフで切り・・・イテテ、採血)・検尿・おちんちんのチェック・脚気のテスト・問診etc.これの結果を、キンダーとプレキンダーに提出します。なんだか病院がらみの一週間でした。

 

PS2 今日はパパがアメリカの東海岸の方に出張です。2日後に帰宅予定。airplane7.gif 31*17

 

PS3 先日旦はクラスの女の子に誕生日Partyの招待状をもらいました。その報告もまたしますね。

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