SAN JOSE通信Vol.9

 

season04.gif 50*40今日から4月。日本も桜が満開でしょうね。もう葉桜になってしまいましたが、カリフォルニアも桜がいたるところにあります。言が風でハラハラと散っていく桜の花びらを見て、「あっシャワーだ。シャワシャワーッ!!」とはしゃぐ姿を見ていると、何だかいまだにアメリカにいる自分が信じられません。

 

3月に入ってから暖かい日が続き、毎日洗濯物を外に干せたというのに、ここの所急に雨季に入ってしまったように変な天気が続きました。そして先週後半から、再び好天気が復活。一気に夏が来てしまったようです。半そで半ズボン。それでも公園に5分もいたら、子供たちは真っ赤な顔をしています。水分持参は必須です。空気がカラッとしているので、日陰や室内に入れば途端に涼しくなります。良い季節がやってきました。ところが少々困ったことに、陽が長くなってきました。いつまでも明るいのです。時計が分からない子供たちの時間の判断は、外の明るさだけ。この先嫌になるくらい、もっともっと長くなるとか・・・。それもそのはず、今週末からはサマータイムに入ります。4月の第1日曜日から、10月の最終土曜日まで、時計を1時間早めます。日本との時差も−16時間とちょっと縮まりますね。

 

さて3月31日はキリストの復活を祝う復活祭、Easterでした。予告どおり金曜日、旦はプレキンダーで園庭に隠された卵を探す「Egg Hunt」という遊びをしたようです。卵はカラフルな色をしたプラスティック製のもので、開けると、先日母親たちが先生に渡しておいたチョコやキャンディーが入っています。このEgg Huntに向けて、子供たちは各自卵のケースに画用紙で作ったウサギの顔をはり、綿のしっぽをつけたものを作りました。当日Huntした卵をこの中に入れるためです。「なぜ卵にウサギなの?」と疑問に思いましたが、ウサギは多産なので生命を表すのだそうで、更に生命のシンボルである卵を運んでくるという意味があって、Easterには欠かせないキャラクターのひとつなんですって。お店にも卵をかたどった物に並んで、ウサギのぬいぐるみや、ウサギのかぶりものなどが並んでいました。そしてなぜかEasterに欠かせないのが、チョコレートでできたウサギ「チョコレート・バニー」。日本のように、St.Valentine's Dayに女性から男性にチョコを贈るという習慣がないアメリカでは、Easterのほうがチョコレート屋さんにとってかき入れ時なのだとか。ちなみに我が家では、St.Valentine's Dayはパパは国内出張中でしたし、Easterは会社の人とGolfに行っていましたので、盛り上がりはなし。それから、家に純潔を表す白いユリを飾ったり・・・と、Easterならではの色々な習慣があるようです。私たちの裏の家やお隣さん達もEgg Huntを楽しんでいたようで、いつもは静かなお庭から楽しそうな声がしていました。きっと、Easterにあわせて子供や孫たちが集まって来ていたのでしょう。

 

お馴染み旦の「俺の仲間たち」というフレーズ、これを彼の口から聞くたびに、「この子他に友達いないのかしら?」と不憫に思っていました。ところが最近公園に行くたびに、旦は「あっ」と私が知らない子のところに駆け出していくことが多くなりました。名前は知らないけれど顔は知っている、という感じ。相手は「I Know ASHITA!!」とか「Hi!ASHITA!!」「Come On ASHITA!!」と実にフレンドリーだし、旦が英語を分かっていない事を気遣うセリフまで織り交ぜながら、一緒に遊んでくれます(私は影の同時通訳者に徹します)。案ずることは無い、彼は立派にプレキンダーのクラスメイトに溶け込んでいました。安心して「旦くん、いっぱいお友達いるんじゃないのー」と冷やかすと、旦は大真面目な顔をして「うん、あれは俺の仲間じゃないお友達なんだ」ですと。クラス・俺の仲間・お友達、私の頭の中には数学の集合図が浮かんでは消えました。

 

新しい月が始まったので、今週中にプレキンダーのTuition(学費)を納めなければなりません。日本では申請した銀行口座からの自動引き落としでしたが、ここでは自分でcheck(小切手)を切って支払います。しかもこのcheckを、クラスの中にある蓋もないちっぽけな籐のかごに入れるだけ。誰も見てないし、入り口付近だし・・・どこかに紛失するのでは?と心配になります。そのくせ期日までに支払われてなければ、自動的に退学だそうですし。せめて手渡しにしてもらいたいです。おまけに封筒に入れていたのは私だけでした。皆むきだしのままぺらっと入れています。心配なので私は更に他のcheckを掻き分け、なるべく下のほうに差し込みました。この行動のほうがよっぽど怪しいかな・・・。通園3回目位に、買ったばかりのパーカーを旦が目の前で持っていかれた事があって、彼も私もちょっとくやしい思いをしたものですから。自分のパーカーを持ち帰る友達を見た旦は、慌てて私のところに走ってきて「俺のお洋服あの子が持っていっちゃった!」と報告しましたが、すでに姿はなく誰だったか分かりません。名前を書いてもいなかったので、そのまま手元には戻りませんでした。「ママはバイキンマンのかばんには名前書いてくれたけど、あのお洋服には書いてなかったでしょ。ママがいけないよ!」と散々怒られたので、何でも名前をつけることにしました。当たり前のことをしてあげていなくて、旦には嫌な思いさせて悪かったなあと反省しています。でも何だか釈然としないなぁ、親も気づかなかったのかなー。

 

上記の自動引き落としですが、こちらにも一応そういうシステムはあるようです。が、やはり間違いも多いので、あまり利用していない模様。光熱費や家賃など、アメリカではcheckを利用しての支払いがほとんどです。代金を請求する側は、クレジットカードや銀行引き落としの利用者に料金割引サービスを行ったりしていますが、浸透していないようです。現金社会の日本に対し、アメリカはキャッシュレス社会。私も自動販売機(切手・ジュース・新聞など)を利用する以外は、ほとんど現金を使いません。普段の買い物は大抵デビットカード(代金の請求書は届かずに、自動的に自分の口座から引き落とされる)です。銀行のキャッシュカードを、このデビットカードとして使えるのです。支払いの際に、このカードをレジ脇にある読み取り機械に自分でスライドさせ、PIN(personal identification Number:暗証番号)を入力します。すると必ず、「キャッシュバックしますか?」と聞かれます。わざわざ銀行に行かなくても、買い物の際に口座から出金できるのです。少々の額でもデビットカードを使えてとても便利ですが、反対にきちんと使用した額を把握していないと、口座が残高不足となってしまうこともありえるので注意が必要です。ずいぶん前に使用した小切手や、デビットカードの引き落としが一時に集中すると、口座残高は一日のうちに大きく変動します。とにかく、月に一度銀行から送られてくるMonthly Statement(月次明細書)でしか口座のお金の動きを確認できる物がないのですから。この明細書もきちんと一件一件内容を確認しないと、身に覚えがない引き落としが混じっている可能性があります。もちろん残高照会はATMで出来ます。ただ格段にカードを使うことが多くなった生活では、日々口座の残高が変動しているので、一体いつの時点での残高かははっきりしません。日本のように通帳記入なんて便利な物は存在しません。今思えば本当に便利だった。それからクレジットカードですが、これも日本とは少し違っていて、自動引き落としではありません。毎月締めの日が過ぎると、一ヶ月の合計額の請求書が送られてくるので、checkを切って送付し支払います。この請求書もきちんと内容を確認しないといけません。とにかく何でも、最終的には各個人の管理と責任に委ねるのがアメリカ流。主体性を持って取り組まないといけません。家計簿もどうやってつけていこうかと思案中。とりあえずつけてはいるものの、なんだかスッキリしない毎日です。はやくこのアメリカのお金の流れに慣れないと・・・。いつまでも日本の感覚を引きずっていると、気持ち悪いことこのうえありません。

 

いちほ(04/01/02)

 

PS.今日は、プレキンダーに着くなり知らない母親に呼び止められ「うちの子をクラスまで送って、送り主の欄にサインしてくれないかしら?」と言われました。下の子の泣く声が車から聞こえたので、状況を察して「That's OK!!」と引き受けました。「大丈夫よ、心配しないでね。ちゃんとクラスに連れて行ってあげるわよ」と言いつつ、一体この子は誰?我ながらいい加減だ・・・(^^;)とりあえず旦のクラスに近づくと、母親たちが彼に「Hi!J.C.!!」と声をかけてきたので、どうやら旦と同じクラスらしいと分かりほっとしました。しかも皆に「なんであなたが送ってきたの?」と聞かれ、「車で弟が泣いていたので頼まれた」と繰り返しつつ、実は妹だったかもしれないとヒヤヒヤの連続。情けないことに旦同様、私もクラスの子や母親の顔を覚えていない。でも反対に皆は遅れて入園した者の顔は覚えているんだなーと実感しました。それに毎回お迎えの時の、旦と言の長い長い抱擁で目立っていたのも手伝っているのかもしれませんね。

 

PS.2.今週いっぱいまた,パパは国内出張です。大変ですね。今度はパームスプリングスとか・・・。

戻るHOME